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よみしろの読む城

好きな小説を好きなだけ褒めちぎります

コーヒーと恋愛 (獅子文六)

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あらすじ

主人公はお茶の間で人気な女優のおばさん坂井モエ子。コーヒーを淹れさせたらもの凄い美味しい。旦那は無類のコーヒー好きで、モエ子の周りには他にも可否会というコーヒー好き集団がいたりします。ある日、旦那がモエ子のコーヒーの味から異変を感じ取り、それが心の機微がどうとかなんとかいう話になっていき、果ては後々の色恋沙汰にまで影響し始めます。夫の浮気、離婚、コーヒー仲間との縁談。モエ子の日々にコーヒーを軸とした恋愛模様が描かれていきます。

 

 

まず、言っておきたいことはコーヒーを手元に用意しておきなさいということ。飲みたくなります。

僕なんかはそれが高じてコーヒーミル買っちゃいました。ほとんど勢いでした。美味しいです。

 

コーヒーの味や香りの描写もさることながら、本編も面白い。まず、テンポがいい。展開が早くて読み飽きない。朝ドラみたいだな、という感じ。(ホントになってたんだっけ?違ったと思うけど...)

コーヒーと恋愛以外の内容も面白くて、仕事で上手くいかなかったりライバルに番組とられたり、そういう仕事の悩みがまたリアルで良い。ぐわーーって一気に読んでしまいます。

 

主人公が43歳のおばさんにも関わらず、恋愛を描いてなお居心地の悪さを感じないのは、よくよく振り返るとすごいことなのでは、と思います。読ませる力があるというのか。

 

僕はこのブログで本から得たものとかを書く傾向がありますが、『コーヒーと恋愛』はそんな直接的なものはありません。あ、思想的な意味でということです。コーヒー趣味の助長はてきめんでした。いや、そうじゃなくて、何を言いたかったかというと、そんな直接訴えかけられなくたっていいじゃないということです。面白いんだもん。

つまり、他の人の人生をハイライトで見たような手応えが気に入っているということです。そういうのが後々の自分に響いてくような気がするし、ちょっとした布石のような非合目的的な良さがあって、こういうのはこういうので好きです、ということ。

 

いつぞや、100分de名著で『モンテ・クリスト伯』が扱われた時に伊集院光が言ってたことを思い出します。

この小説面白いんだけど深くないんだよなっていう人いるけど、それでいいじゃないかと。没入して読んだんだろ。もし読んでないうちに深くないからとかなんとか言って嫌厭している人がいるならいいからいっぺん読んでみろと言ってやりたい。

というような内容でした。僕は時間差で『コーヒーと恋愛』で同じようなことを感じたというか、これを通してようやくあの言葉が腑に落ちた感じです。ある種の布石回収ですね。

 

いろいろ書きましたが、要するに

 

面白いから読んでみそっ!

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